神戸学校

神戸学校はフェリシモが主催する「神戸発 生活デザイン学校」です。

  • 倉島 麻帆さん(フリーアナウンサー・スマイルボイスカウンセラー) 小倉 美紀さん(エナジー・コーチ)
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「もっと元気に、もっとしあわせに! ~自分らしさと自信の関係~」



<第1部>

コンプレックスが原動力になる!?
目標が夢をかなえるきっかけです。

フェリシモ:
それではまずおひとり目のゲスト倉島さんをお呼びしましょう。倉島さんは、「最も魅力的なのは、あるがままの自分の姿でいること」であるとおっしゃっています。そうした魅力ある本来の私であるために、そして私自身を好きであるためにはどうしたらいいのか。心のあり方から表現の仕方まで、お教えいただければと思います。

倉島さん:
みなさん、こんにちは。あなたに会うとクラっとします、倉島 麻帆と申します。どうぞよろしくお願いします。神戸学校は、阪神淡路大震災から毎年行なっているということですが、私自身も2年前に東京で東北大震災にあいまして、そして私の義理の両親が仙台に、弟がいわき市で被災しました。私自身も今年、昨年とチャリティコンサートを行なっているんです。ですから、今回このように呼んでいただいて非常にうれしく思っております。
今日はGWの初日ということで、本当はみなさんどこかに遊びに行かれるご予定があったのかもしれませんし、お家でゆっくりしていたかったかもしれませんが、このように学びにきていらっしゃってうれしく思います。まず、私のプロフィールのご紹介をさせていただきながら、コミュニケーションの大切さ、自分らしさのお話をしていきたいと思います。
私は、現在スマイルボイスの代表を行っています。合わせてアナウンサーとしてNHKラジオ高校講座「現代文」にも出演しています。アナウンサー歴としては19年以上になります。そして大ヒットしたアニメ映画『時をかける少女』では、キャスター役で声優として出演していました。先日は、NHKのEテレ『Rの法則』にアイドルの笑顔のつくり方というテーマで出演させていただきました。本日お越しのみなさんは、女優レッスンのプログラムを見ていただいた方も多いとは思うのですが、私は第五章、美しい話し方レッスンの講師をしています。今日は、そのなかのお話しも少し行っていきたいと思います。先ほども紹介いただいたのですが、全国で講演も行っております。自分で言うのもなんなのですが、こういう経歴をご覧になるとすごい人かなと思われるかもしれませんが、実は私はコンプレックスだらけの人生なのです。

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私は鎌倉市の牛乳屋の娘として生まれました。名糖牛乳ってご存知ですか? その牛乳の販売をしていて、このあと明治牛乳とかヤクルトとかもやっていたのですがこれがそもそものコンプレックスなのです。小さい時から牛乳屋の娘とからかわれることが多くて、学校でも手をあげることができない内気な少女だったんです。牛乳屋のボロ屋と言われたこともあったんですよ。だから私は有名になって周りを見返したいと思っていたのです。今は42歳なのですが、当時はアイドル歌手全盛の時代。小さい時は歌手になりたくて、高校生の時にはオーディションなども受けて全国大会などにも出たんです。いい所までは行ったのですが、結局歌手にはなれなかったんです。じゃあ今度はアナウンサーだと思ったんです。
大学に入ってからは放送研究部に入り、スキー場DJ、キャンパスDJなどいろいろやっていました。ところがですね、放送局には受からなかったんです。そして大和証券に入社しました。入社後そうこうしているうちにチャンスがあるかなと思いまして、1年ほどで辞めてフリーアナウンサーとして活動を始めました。ところがフリーアナウンサーというのは非常にきびしい世界で、オーディションに受からないと仕事がもらえないのです。なのでアルバイトと並行しながら、その間舞台女優などもやったり……。でも舞台女優ってチケットが売れないとギャラにならないんです。そしてテレビ神奈川のリポーターですとか、ラジオ日本のDJなどをさせていただいてました。
転機となったのが、33歳の時にNHKのデジタルラジオという新しいメディアにディレクター兼DJで入社した時。その後、NHKの受信料未払い事件で大騒ぎになっていた時だったんです。結構大変な時代で、しかも私はアナウンサーあがりでディレクターも担当。ディレクターって本当に大変な仕事で、放送日の前日は眠れないくらい忙しいのです。アナウンサーあがりだから機械操作もできないし、本当にそこから覚えていたんですよ。そして企画書を出しても出しても通らない世界で、首から上がすごいアトピーで、はにわみたいになったのですね。もうこの生活からだれか助けてほしいと思っていた時に救ってくれたのが夫だったんです。夫は同僚のディレクター、めでたく結婚をすることになり、晴れてNHKを2005年の12月に寿退社しました。翌年2月が結婚式だったのですが、結婚直後に夫が失業してしまったんですよ。私はその前に寿退社していたので、2人して仕事がない状況になりました。当時私は35歳です。みなさん女子アナ30歳定年説というのを聞いたことはないですか? だいたいテレビのオーディションは20代でなくなるんです。これから私はどうやって生きていこうかなと考えた時に、声・話し方・表情を伝える講師になりたいと思い、現在に至ります。始めてみたら本当にやりがいがあり、楽しくお仕事をさせていただいています。私の講座を受けてくださった方が、「今まで全然人前で話せなかったのに、堂々と話せるようになって、マネージャーに抜擢されて年収が100万円上がりました」とか、「PTAの会長に抜擢されて、人前で話してはクヨクヨしていたけれど、PTAの会長として話す時に、みんなが集中して聞いてくれた」とか。まさに自分のカラが敗れる瞬間というありがたいメールもいただいています。

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ここで私は生き方を変えようと思ったんです。アナウンサーは、ゲストや番組を補佐する脇役ですが、ここからは自分からさらに発信していくという方に変えたんです。そうしたら人生がすごく上手くまわりだしたんです。正直アナウンサーとしては全然ぱっとしてなかったですが、スマイルボイスカウンセラーになってTVからも呼ばれるようになりましたし、雑誌にも取材していただいたりしているんです。ですから夢は、目標を持っていると絶対かなうんです。コンプレックスだらけの私でも、オーディションにチャレンジして、目標に向かってがんばっていたんです。

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自分らしく生きるために、
実践できる簡単なこと。

みなさんにも自分らしく生きていただくために、ますは、呼吸を深くして、自分中心でいるということを大切にしてほしいんですね。女優レッスンの43のフレーズにある「腹式呼吸で出す声は、心地よく響く」から。ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、みなさんに腹式呼吸を実践していただこうと思います。呼吸には肩呼吸、胸呼吸、腹式呼吸とありますが、いちばんいい声が出るのは腹式呼吸なんです。腹式呼吸でしゃべると、しゃべるだけどんどんラクに、そして楽しくなってくるんです。腹式呼吸は精神安定・血圧の上昇を抑える・脳の活性化を促す効果が胸呼吸よりも高く、脳がリラックスしたα波やβ波の状態になると言われています。そして喉に負担がかからず、声の安定・持続・メリハリがつけられるんですね。人前に経つとあがるという方はいらっしゃいますか? その方にはおすすめです。腹式呼吸をするとみぞおちの奥の部分が刺激されて、セロトニンというホルモンが出るんです。このホルモンには、リラックスしてあがりにくくなる効果があります。そして落ち着いている状態というのは、意識が丹田にある時。丹田はおへその下5センチくらいのところです。落ち着いている時は意識がここにありますが、上がっている時は意識が上にあるんです。肩が上がって、あごが上がって、首の後ろが狭いという姿勢が上がっている時。だから、肩を下ろす、顔を下ろすだけで緊張具合は全然違ってきます。まずは、意識を丹田に集中することから始めましょう。とはいえ丹田はどこかとなりますよね。今みなさん座ってらっしゃいますが、浅く座って後ろに寄っかかってください。そしておへその下5センチくらいのところに意識を持って、腹筋を使ってぐっと起き上がってください。この時に固く反発するところが丹田になります。今ぐっと力が入った場所があなたの身体の中心なんです。

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それではよい姿勢から始めていきましょう。まずは浅く座っていただいて、頭の中心からひもが出て天井から引っ張られているような感覚になってください。上半身・肩・首・頭は一直線。胸は開いて両腕はストンとおろす。今日はひざの上に手を置きましょう。意識は丹田です。身体の中を煙が通っていて、その煙がすーっと丹田のところにいく。または丹田があったかくなるイメージです。肛門をしめると丹田に力が入りますよ。その姿勢で腹式呼吸をやっていきますね。腹式呼吸は下腹に風船がついていて、息を吸った時にその風船が大きくなるようなイメージです。吐いた時に小さくなる。肺は背中のあたりまで広がりますので、慣れてきたらウエストに手をおいて、吸った時にそのようになっているか確認してみてください。吐くのは口でも鼻でもいいですが、吸うときは必ず鼻から。口呼吸を4、5回されるとわかるのですが、カラカラに乾くでしょう。この状態は緊張していたり、病気の時の状態です。マインドも下がってしまいます。ウイルスや病原菌がダイレクトに入って、喉の温度を0.1度から0.5度下げてしまうんです。鼻に鼻毛と粘膜があるのは加湿器の役割と殺菌作用があるから、いちばんいい状態で空気を取り入れているんですよ。ですから吸う時は必ず鼻からしてください。それでは今日は吐くの6秒、吸うの3秒でやって行きましょう。吐く時に身体の疲れやマイナスを出すイメージで、吸う時はポジティブなイメージです。今日は座って実践していただいていますが、横になっている時、寝ている時は必ず腹式呼吸になりますので、まずは横になりながら練習するのがやりやすいですよ。
では次に声を出して行きましょう。今回はハミングです。ハミングというのは口を閉じたままで息を抜きながら「ん~」と声を出すもの、おでこのあたりがくすぐったくなるものです。ハミングは身体をリラックスさせる効果があります。また声帯を温めるという効果もあるので、話す前の準備体操、話した後の整理体操にもなります。おもしろいのが自分の周波数に戻すという効果もあると言われています。私の受講生の中には、会社で嫌なことがあればハミングをするという方もいらっしゃいます。ハミングをすれば嫌な気持ちを解消できるので、ぜひ歩きながらやその場で試してみてくださいね。私も放送前にはハミングをやっています。声楽家の方は1時間も2時間もやるという方がいらっしゃいます。喉の準備ができたところで声を出してみましょう。女性の方の悩みナンバーワンは声が小さいということですが、私から見ればまずは口を大きく開けるのが大切。口を開けないと声は出ないですからね。
「あ」はお口の中に指が2本は入るくらい。
「い」は少し口を開き、口角を耳元へ引き上げる。
「う」は唇をすぼめて、やや前に突き出す。
「え」は唇をやや左右に開き、舌先は少し上に向く。
「お」は口の中に大きな空間をつくる感じです。

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小顔にもなるトレーニングですし、母音には生理学的効果、例えば「あ」は副腎などと共鳴して、それらの臓器を強めるという効果があると言われているんですね。できるだけお腹から大きな声を長く出し、この時ストレスも一緒に出すイメージでやっていきましょう。息つぎが多いと耳障りな話し方になってしまいますから、これを20秒以上できるようになってくださいね。笑顔の声は「い」の形ですから、次は「い」でやってみましょう。
ちょっとリラックスしていただけたでしょうか? よければお家でもやってみてください。腹式呼吸は朝晩5分ずつ。発生はお風呂に入りながら等の「ながら練習」でも大丈夫ですし、歩きながらやるというのもいいですね。声を出すというのはストレス発散にもなりますよ。声はエネルギーを表すもので、声の大きな方は自分中心で生きていく力がある方なんです。ぜひ練習して、パワフルさを手に入れましょう。

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コミュニケーションは、
ほめることが大切。

夫婦円満の秘訣をお教えしようと思います。それはほめること。私は夫のことを常にほめるようにしています。愛されて自信もつけるほめ方・コミュニケーションをみなさんに覚えていただきたいです。ほめるというのは承認スキル。人間のいちばん強い欲求が承認欲求なんです。ほめられたい、認められたい、賛同されたい。特に女性はこの傾向が強いですが、こんな指標があります。ほめられた生徒と叱られた生徒で成績が上がった人の割合という指標です。ほめられた生徒は71%、叱られた生徒は19%上がり、無視された生徒は5%しか上がらなかったというデータです。マザー・テレサも、愛の究極の反対は憎しみではなく無視だと言っています。ですので、最後に笑顔のほめゲームを行いましょう。まず2人でペアを組みAさんBさんを決めてください。Aさんの方は「素晴らしいですね」とこの言葉をBさんに言ってください。そうしましたらBさんは、「どういうところがですか?」と聞いてください。その後はAさんはひたすらBさんをほめてください。例えば「髪がきれいですね」、「肌が白いですね」とかでOKです。Bさんはほめられたことをありがとうございますと肯定してください。ほめられて恥ずかしいと思うのはセルフイメージが低い証拠。これはセルフイメージも上げるワークですので、ぜひ肯定していきましょう。
ちなみに男性は仕事とか能力的なことを喜びます。女性は外見的な美しさやセンスをほめられると喜びますね。特に男性は大きくほめることが大事です。世界一とかね。女性はコンスタントにほめる、常にほめる、すぐほめる、いつもほめるというのが大切です。
女優レッスンにも載せましたが、喜ばれるほめ言葉は「さしすせそ」
「さ」は、さすが・最高
「し」は親切ですね・信頼しています・上達しましたね
「す」は好きです・すごい・ステキ・素晴らしい
「せ」はセンスがいい・世界一
「そ」は尊敬します
「さしすせそ」と覚えておくといいですね。特に女性の方は男性をほめるのに「さすが、すごい、素晴らしいですね」だけでもいいということを覚えておいてください。

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これを使って家族、職場の方と仲よくしていただけると幸いです。私のミッションとしては声・話し方・笑顔を通して、誰もがオンリーワンで輝く社会を作るのが目標です。これからもみなさんを心から応援しています。

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自分らしさってなに!?
そもそも自分らしいとは?

フェリシモ:
それでは引き続き小倉 美紀さんに講演していただきます。小倉さんは、「人間は誰もが自分らしい生き方ができる」とおっしゃっています。なぜ自分らしく生きることが大事なのか、そしてどのようにすれば自分らしくなれるのか。誰もが抱いたことのある問いについて、小倉さんの考えや、今日から実践できるヒントやコツなどをお話いただければと思います。

小倉さん:
みなさんこんにちは。エナジーコーチの小倉 美紀と申します。私のことを知らないと思いますので、私のお話をさせていただきながらワークを始めていきますね。
私は、アメリカの大学で4年間過ごしました。当時は日本からの情報が家族からの手紙や大学の日本学科の新聞くらいで、そんな状況でした。今考えるとよく行ったものだなぁと思うんですけどね。4年間をアメリカで過ごして日本に帰ってきたのですが、帰国後はアメリカのコンサル会社に勤め始めました。アメリカに行かせてもらえると思っていたんですが、なかなかアメリカには赴任させてもらえず。じゃあ自分で行ってみようかなと思ったんですが、周囲からは「外資系の大きな会社を辞めて大丈夫なの?」 とかいろいろ言われたんです。けれど、このまま働き続けて「海外に行きたい」という自分の思いをくすぶらせるのはどうなんだと考え辞めることにしました。そんな時にドイツ人の知人に「ドイツで働いてみないか」と言われまして、今度はドイツで働き始めることに。ドイツでは国際コンサルティングで人事の仕事をしていたんですけど、どこか物足りなくて……。このまま私はどうしたいんだろう、このままドイツなのかなと思い始め、「ならばとにかく動いてみよう」と決心したんです。そしてすぐに転職しまして、営業の仕事に就きました。実際この仕事を始めてみると、自分の直感で「なんだか違うな」と思うんですね。そしたらまた「自分はどうしたいんだ、どうするんだ」と考えた時に出会った仕事が現在のコーチングでした。当時はコーチングという仕事は全然知られていませんでしたので、ライフコーチというと笑われましたし、「コーチってテニスのコーチ」とも言われていました。それが2002年くらいですね。現在ではアスリートの方のコーチングにも携わり、よいパフォーマンスができるお手伝いもさせていただいています。本日は、「もっと元気に、もっとしあわせに!」というテーマですが、元気にハッピーであれば人生なんでもできるし、楽しいし、行動もおこしやすいですね。そしてそれが自分自身の自信にも繋がります。じゃあどうやって自分らしさを見つけるか、自分自身の軸を見つけていくのかというお話を進めて行きたいと思います。

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そもそもみなさん、自分らしさってどういうものだろうとお考えですか? 自分らしさといってもなかなかパッとは思いつかないですから、どんな時に自分らしくいられるのかというお話です。「誰かといる時」、「ひとりでいる時」、「仕事をしている時」などいろいろな状況があるとは思うのですが、自分らしさとはどこから生まれてくるのでしょう。みなさんもお考えにはなるかと思うのですが、ふだん深く話す機会はそんなにないのではと思います。
よくみなさんから言われるのは「自分らしいから自信がある」のか「自信があるから自分らしい」のか。みなさんはどちらが先だと思いますか? 私の考えでは、どちらも相互関係のものだと思います。自分らしくいられる時というのは居心地がいいですし、自信がある状態と繋がっていると思います。自信の源というのはどこからくるのだろうと考えた時、「仕事を一所懸命しているから」とか「努力しているから」それが自信に繋がるという考えもあります。アスリートの方でいうと、一所懸命練習しているから自信に繋がるという人もいます。ただ、練習しなくても自信がある時もありますし、私たち自身もなんの根拠もないのに自信がある時もありますよね。本当に自信とはどこからくるんでしょう。かつて『日経ウーマン』の取材を受けた時に、「1ヵ月で自信をつける方法」というテーマだったのですが、女性がいつ自信があると思うかと年収との関係を調べたんです。おもしろいのは、自信があるというのは仕事でほめられた時。これは倉島さんがさきほどおっしゃっていたことと繋がりますね。仕事で認められた時は自信があると多くの方が答えられました。それとは違い、「今自分に自信があるか?」という質問には、年収200万の人と1000万の人では、自信度100で考えた時に、実はそれほど変わらなかったんです。1000万の人は100の度合いで60くらいでした。年収200万の人はその5分1の10になるかといえば、そうではなかったんです。この統計を見た時に、自信の源はお金ではないんだなと実感しました。最近アスリートの方のお仕事をしているのでよくわかるのですが、アスリートの方は結果から入るんですね。結果がよいと自信になる。自信がつくとさらに結果がでる。そうしますと、結果が出ないと自信に繋がらないという悪循環になりますよね。ですので、私が話をする時に重要にしているのは、心の状態をよくするために何ができるのかということ。心の状態がよいほどパフォーマンスが上がる確率は高くなりますからね。

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自分が大切にしている言葉、
それが自分らしさのエッセンスです。

では次にお手元の紙をご覧ください。この紙には価値観ということを書いていますが、みなさんの生活の中で「これだけは譲れない」というものが一体どういうエッセンスなのかを意識されているでしょうか? これを意識しているかしていないかということで人生はすごく変化します。紙の2枚目に単語がたくさん並んでいると思いますが、この中からピンとくる単語を10個程度選んでいただきたいのです。私の場合ですと「正直」とか「信頼」とかですね。もちろんリストの中以外の言葉でもOKです。さらに単語を選んだ中から、トップ5を見つけてください。隣の方と比べてみるのもおもしろいと思います。いかがでしたでしょうか? 今みなさんが選ばれた大切にしている言葉は、モットーとかポリシーとか、ご自身のキャラクターやエッセンスだと思います。これに自然に沿っていられる時は居心地がよく、自信のある時です。とはいえ、組織の中にいる時などは、自分の大事なものを尊重できないことがありますね。「なぜそれができないのか」ということが、自分の価値観に沿っていないからだとわかっていないのではこの後の選択が大きく変わってきます。

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私の場合ですと、ドイツで転職にすごく悩んでいた時期がありました。そのころは、朝もなかなか起きられず、自分に対して「自分はできない人」というレッテルを貼っていたような気がします。周りの人が昇進したり上手く仕事をやっていく中で、自分はなぜか上手く立ち回ることができなくて、他の人と比べて「できない奴」というラベルを貼りつけていたんです。コーチングを始めて、自分の価値観のいちばん上には「正直」とか「信頼」という言葉があることに気づきました。つまり、あの当時私がうまく立ち回れなかったのは、私がそれを自然とやろうとする性質がなかったからなのです。
かといって、組織でこういうことができないから会社を辞めてしまえばいいというのではありません。その後の選択が大切で、「自分が何をしたらいいんだろう」という時にその性質が大きな役割を果たすのです。自分の中で何が大切かをわかっていると、特にアスリートは高いパフォーマンスを発揮します。女子高生の柔道家の女の子をカウンセリングしたことがあります。その子は、まだ自分の軸がない状態。そこで、何を大切にして試合にのぞむかをカウンセリングから決めることにしました。その子は「自分らしい柔道」をすることをテーマにし、見事プレッシャーのかかった試合でも十分なパフォーマンスを発揮することが出来ました。その時に私は、「価値観や自分の軸を持っていれば自分らしくできるんだ」と、アスリートを通して教えられた気がします。それは試合だけでなく、人とコミュニケーションを取る時も同様だと思います。「何を大事にすればいいのか」といことを忘れ、人に振り回されて疲れることもあるのではないでしょうか? コミュニケーションの場面でも、自分はどういうことを好きなのか、大切にしているのかということを知っていると上手なコミュニケーションに繋がることになるのです。

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先ほど好きな言葉をあげていただきましたが、この言葉の組み合わせランキングを統計の専門家に調べていただきましたら、全世界中の人口よりも多い結果になるとわかりました。つまり、「人は人と違うのは当たり前なのですよ」という結果です。違うからわかりあえないというのではなく、違うから何するとか、似た所から始めてみようとかいうふうにコミュニケーションをスタートできるんですね。

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直感は自分らしさのひとつ。
信じてみるのもひとつの手段です。

ほかにも、自分の直感を信じている時が居心地のいい瞬間ということがあると思います。直感は論理的ではないので、信じていいのかどうか悩む部分もあると思います。とはいえ、本来私たちも動物ですので、直感は自分たちを守るための意識ではないでしょうか。なんとなく感じる直感、特に女性はこの直感がすぐれていると言われますね。私は直感というものを信じて使ってみるのをいいと思っています。そもそも私がこの仕事を選んだのも直感ですしね。ふだん、直感で選んだ選択はあまり後悔はしないのではないかなと思います。それは直感が、「自分が大事にしているもの」と繋がっていることが多いからですよ。

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ふだんみなさんは自分の「心とからだ」を元気にするために何かやっていますか? 自分の「心とからだ」によいこと、つまり自分のからだが落ち着ける、心が落ち着けるということです。人によっては走ることやヨガだったりするでしょうし、映画を見て大いに泣くということもありますね。「心とからだ」は繋がっています。上を向いて悲しかったことを思い出すのはむずかしいですし、バンザイをしながら落ち込むことを考えるのもむずかしいですよね。逆に、座って下を向きながら楽しいことを考えるのも非常にむずかしいのです。ですので、しんどい時に、元気を出したい時は姿勢をよくしてみましょう。
あとは、新鮮な空気を取り入れることも大切です。倉島さんも深呼吸のことを話していましたが、外に出るだけでも思考がすっきりします。自分の中に空気を取り入れるというのはからだにも心にもいいことなんですよ。

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<第2部>

お客さまとのQ&A

お客さま:
倉島 麻帆さんへ。いつもほがらかに人に言葉がけをされていると思いますが、苦手な人や、自分に余裕がない時はどうしているのでしょうか? ほめることで自分に余裕が生まれたりするのでしょうか?

倉島さん:
疲れている時は人にまで気がまわらないし、無理にほめたりしなくて大丈夫ですよ。私は自分ほめをしています、「麻帆さんかわいい、笑顔がすてき」といった言葉を鏡に向かって自分に言い聞かせています。毎朝やるとすごい元気になって余裕が生まれます。ほめることが苦手な人には、先ほどのほめほめゲームで1分間相手をほめるのをむずかしいと思った方は、まず「素晴らしい」と、この言葉を発してください。そうすると相手のよいところばかりが見えるようになります。いい人だと思うことで、人間関係も楽になりますからね。そして、自分をほめることも大切にしてくださいね。

お客さま:
小倉 美紀さんに質問です。先ほどの自分軸トップ5が自分らしさでした。トップ軸の言葉に沿った生活が居心地がいいということでしたが、自分らしさが1位にきた場合には、さらにどういうことを追求していけばいいでしょうか?

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小倉さん:
自分が具体的にいつ自分らしいのかを知る必要があります。過去にワクワクしたとか仕事でうまくいったとか、その時に自分はどうだったのだろうかと、何を大切にしていたんだろうということです。その時の状況を思い浮かべて、その状況からエッセンスを見つけてください。ある事象から、エッセンスを見つけるのは通訳といいますか翻訳の力が必要になりますが、そこで見つける言葉が自分らしさにも繋がっていくのだとも思います。例えばふだんの自分を考えた時に、このように見せなくてはいけないとか、こうであらねばいけないとかではなくて、自分にとって非常に居心地がよく、自分らしいなと思う振る舞いが大事です。そしてそれが自信にも繋がっていくと思います。

倉島さん:
実はですね、人をほめることでも自分軸というのがわかるんですよ。例えば、相手の肌がきれいですねとほめるのには、自分の肌にも興味があったりとかです。積極的にほめていくことによって、自分に何が興味があるのか、好きなのかがわかりますよ。

お客さま:
おふたりへの質問です。今までに出会った最大のピンチはなんですか? その時に自分らしい乗り越え方はどうされましたか?

小倉さん:
ドイツに住んでいた時に転職するかどうしようかと悩んでいるのは、今考えるとピンチだったのかなと思います。当時私自身を救ってくれたのが、「自分らしくないでしょ」と自分で思ったことでした。とにかく自分の環境を変えてみようと、行動するということで乗り越えられたように思います。やり方がわかるまで待ってみようというのは、何も変わらないかもしれないですし。転職してみなければこれが違うというのもわからなかったですしね。方法とかは後にして、まず環境を変えてみました。何か一歩踏み込んでみるというのがよかったかもしれないですね。からだを動かしてみたらわかることがありました。

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倉島さん:
私のピンチはさっきしゃべったので(笑)。
落ち込んでもずっとその感情でいるということはありませんので、感じきって解消することが大切です。心のいやしにもなります。また、嫌なことが起こるというのはいいことが起きる前触れなのです。ピンチの時はさっきの発声法や、感情を発散してストレスをなくしてしまいましょう。

お客さま:
仕事などで落ち込んだ時、気持ちの立て直しに具体的にされていることがありましたら教えてください。

倉島さん:
さっき小倉さんもおっしゃっていたように、姿勢と感情は繋がっているんですね。上を向いて「悲しいな」と言ってみてください。感じますか? そんなに感じないと思うんです。下向いて「悲しいな」と言ってください。感情こもっているでしょう。感情がついてなくてもいいんです。口角を上げる、姿勢をよくするとか。あとは大きな声を出すと元気になりますよ。スキップするとかもいいですよね、まずはからだから心へです。

小倉さん:
私は気持ちを切り替えるために外の空気を吸います。あとは物理的にその場を離れるというのもいいことですね。そのデスクから離れるとか、ほかに人がいるところに行くとか。同じ場所にいると気持ちがリバイブしてしまうんです。自分が見える景色や空気を変えるのも気持ちの立て直しのひとつのやり方ですね。

お客さま:
今現在、自分の直感では違うなと感じる会社に勤めています。さまざまな事情もあり、この場所から動くことができないのですが、こうした状況で心の状態を保つためにはどのようにすればよいでしょうか?

小倉さん:
そのジレンマ、すごくよくわかります。私自身も経験しましたし、仕事の場合は生活も関係してきますので、すぐに辞めたりできないですよね。こうした感情は多くの方が経験されているのではないでしょうか。具体的な状況がわからないですので、細かなことはお話できませんが、まずその場所に戻らなければどのようなことが起きるのだろう? 本当に戻らないといけないのだろうかということを想像してみてください。その結果はいかがでしょうか? 私が最後に大切だと思っているのは踏み出す勇気なんです。新しい仕事が自分には合わないかもしれない、もしかしたら上手くいかないかもしれない。わからないことばかりな状態で大切なのはやっぱり勇気なんです。何をされても、それが自分自身の選択であれば、私はそれが正しいと考えています。そしてやってみて失敗しても、そこで終わりじゃないですよね?  次がまだありますからね。飛行機は高度を1度変えるだけで、まったく別の場所へ着いてしまいます。未来もまったく同じで、ほんの少しの軌道修正で大きく変わるものです。小さな一歩を踏み出す勇気も大切にしてほしいと思いますが、まずはここが嫌だと思う、その気持をエネルギーに変えて動いてみるというのはいかがでしょうか?

フェリシモ:
では、最後におふたりからみなさんへメッセージをお願いいたします。

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倉島さん:
今日は本当にありがとうございました。私はどちらかというとスキルなどで人生を変えてきたんですね。ちょっと胸をはってみるとか、深い腹式呼吸をやってみるとか、そういったことで人生が変わったんですね。みなさんにも、ぜひそういったすぐに実践できることを取り入れていただけるとマインドも変わりますので、少しずつでもよいので今日実践したことを続けていただければと思っております。

小倉さん:
私自身の仕事のメッセージとして「もっと元気にハッピーでいる」というのが人生の原動力になっていると思っているんです。ですので、今日のテーマは私自身も共感するところであり、参加させていただき光栄に思っております。 今日、みなさんと価値観を探してみましたが、よろしければお家でやってみていただければと思います。家族や友だちと、「ここが同じだね」というところを探してみるのも楽しいと思います。また、これが私にとって大事なんだなとわかるのが、理解していくことが自信へ、そして自分らしさに繋がると思います。今日のお話が少しでもそのヒントになればと願っております。

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Profile

倉島 麻帆(くらしま まほ)さん・小倉 美紀(おぐら みき)さん

倉島 麻帆(くらしま まほ)さん
<フリーアナウンサー・スマイルボイスカウンセラー>
*プロフィールは、ご講演当時のものです。
鎌倉市生まれ。大和証券勤務・舞台女優を経て現職。現在、NHKラジオ高校講座「現代文」に出演中。NHKではディレクターとしても活動。結婚直後の夫の失業が転機となり、スマイルボイスカウンセラーという天職にめぐり合う。心理学・脳科学を取り入れ、セルフイメージを上げ、あがらずに堂々と話す方法や、ビジュアルから入る発声法を開発。東京ガス、ソフトバンクモバイル、阪急阪神百貨店等の一部上場企業をはじめ、延べ10,000人にセミナー・研修を行っている。個人レッスンも人気。七色の声と笑顔で、受講者を元気にポジティブにする、あっという間の楽しい講演として定評がある。ICP認定コーチ/米国NLP協会認定マスタープラクティショナー。ミッションは「声・話し方・笑顔を通し、誰もが自分らしくオンリーワンに輝く社会を作る」。著書に『10000人の声と人生を変えた 1分間<笑顔>発声法』(日本実業出版社)『みるみる話し上手になる本 ~あなたの「声力」を磨く実践トレーニング』(誠文堂新光社)などがある。株式会社スマイルボイス 代表取締役。
公式HP: http://www.kurashimamaho.com/


小倉 美紀(おぐら みき)さん
<エナジー・コーチ>
*プロフィールは、ご講演当時のものです。
1993年ニューヨーク州立大学卒業後、東京で外資系コンサルティング会社に勤務。1997年ふとしたきっかけでドイツへ引っ越し、国際人事分野に従事する。その後、現地で転職・リストラに遭うが同時にコーチとして活動開始。ヨーロッパを中心に米国大使館などで女性向けのセミナーを開催。アメリカCoach Universityのコーチ・トレーニング・プログラム(CTP)で延べ300時間以上のコース課程を経て終了。米国CTP出身初の日本人女性コーチ。2004年、Women's Life Improvement Clubを設立。2006年1月活動拠点を東京に移し、主に「女性の元気とハッピーを応援する」をテーマにセミナー・執筆活動を展開している。長い海外経験からのユニークで枠にとらわれない視点・考え方が特徴で、発想の転換や内面・本質的な成長を促すスタイルに定評がある。セミナーはあたたかく楽しい雰囲気で、「短時間で参加者が元気になる」と評判。日本でもすでにファンが急増中。さらに最近ではオリンピックや世界を目指すトップアスリートのメンタルコーチングも行っている。著書に『自分らしくライフバランスを手に入れる』(ファーストプレス)がある。
公式HP:エナジーコーチ http://www.mikiogura.com/

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